ウイスキーテイスティング テーマ

ウイスキーテイスティングを個人で行う分には、テーマは不必要なものですが、テイスティングを会として催す場合、非常に重要なものに変わってきます。
テーマがハッキリしていると参加者の目的意識が一方向に進みますし、より魅力的なテーマなら『参加してみたい!』という気持ちも強くなります。
また、テーマしだいでは男女の比率を変えることだって可能です。
よいテーマは多くの参加者を引き付けます。

テーマの例え

ひとつの蒸留所に絞って、例えばマッカランを詳しく知りたいと思ったら、 『マッカランの垂直テイスティング』 。
しかし、テーマが 『マッカランの垂直テイスティング』 では、授業みたいで、なんか黙々とテイスティングに徹しているみたいですね。
そこで一歩踏み込んで、マッカランはシェリー樽ゆえ、蜂蜜や花のような香りや味が特徴となっています。
それに合わせ、ドライフルーツのオードブルなど添えると一段とマッカランも映えます。
テーマは、 『マッカランとドライフルーツ!』 。
このように変わっただけでも大分やわらかく感じます。

例えをもうひとつ

テーマを決めるコツ

やはり、今ホットな蒸留所やボトラーが一番のテーマになりやすいと思います。
蒸留所の買収劇や、閉鎖蒸留所が稼動を創めたなど千載一遇のチャンスですね。
また、ボトルデザインが一新したなどもテーマの材料としては十分です。
事情通ならいろんなタイトルをドンドンと考え付くでしょうが、そうでなくても、テーマを決める簡単なコツは?

  1. まず、飲みたいシングルモルトを決めます。飲みたい理由は何でもかまいません。
  2. 次に、そのシングルモルトの背景を調べます。
    • 蒸留所はどこか?
    • 地方はどこか?
    • マーチャントボトラーか?
    • 熟成年数に特徴があるか?
    • 熟成樽は何を使用しているか?
    • カスクストレングスか?
    • ノン・チルフィルターか?
    • 誰か有名な専門家のセレクションか?
    • 専門家の点数は値段の割りに高得点か?
    • 限定商品か?
    • 何かのシリーズになっていないか?
    • 流通量はどの程度か?
    • そのシングルモルトに合う料理は何か?
  3. 次に、上記項目の一番興味のあるメインとなる項目を決め、それに当てはまるシングルモルトをリストアップします。
  4. リストアップされたシングルモルトを、予算と見合わせながら4~5本程度に絞り込みます。

当てはまる項目が多ければ多いほど、よいテーマです。
やはり最初は難しいでしょうから、少し詳しい人に手伝ってもらえば徐々にコツを掴むでしょう。
テーマを作るため、背景を調べる仮定は楽しく意外な事実にも出会います。
魅力あるテーマを考えられるようになると、そんじょそこらのバーテンダーの知識には負けなくなっていることでしょう。

項目に 『合う料理』 なんてものがあり 『そんなの解るか!』 となりそうですが、例えば、どこかのバーテンダーから 『このモルトとコレが合うと聞いた ・・・ 。』 とか、 『このモルトにコレをあわせて食べたいな。』 という程度でかまいません。
添えてあるオードブルが魅力的だと、より参加意欲がそそられると思いませんか?